百磯城の(読み)ももしきの

精選版 日本国語大辞典 「百磯城の」の意味・読み・例文・類語

ももしき‐の【百磯城の・百敷の】

  1. 多くの石や木で造った「大宮」の意から、「大宮」にかかる。一説に、多くの石で築いた城(き)の意でかかる。
    1. [初出の実例]「毛毛志紀能(モモシキノ) 大宮人は 鶉鳥(うづらとり) 領巾(ひれ)取り掛けて」(出典古事記(712)下・歌謡)
    2. 「春草の 茂く生ひたる 霞たち 春日の霧(き)れる 百磯城之(ももしきの) 大宮所 見れば悲しも」(出典:万葉集(8C後)一・二九)

百磯城のの語誌

「万葉集」ではすべて、枕詞として用いられているが、平安時代以降、枕詞としての用例は減少し、「万葉集」で「大宮人」と「大宮所」にかかっていたものが、「大宮人」のみにかかるようになる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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