… 最近の研削による加工は,研削の特徴である高い加工精度を維持しながら,さらに加工能率を高める技術の開発に重点が置かれており,研削盤と研削液の進歩によって,加工精度は表面粗さ(最大高さ)0.02μm,真円度0.4μm,円筒度1μm/500mmの鏡面仕上げができるようになっている。研削盤
[形直しと目直し]
研削を行う前には,研削といしを形直しと目立てと呼ばれる作業によって正常に切削が行えるように調整しておかなければならない。形直しは,といしを正しい円筒形状にするためといし外周を削り,といしの偏心を取り除く作業であり,目立ては,砥粒切れ刃のふぞろいを整えたり,目つぶれ,目づまりを起こした切れ刃を除去して劣化した切れ味を回復する作業である。…
…選択が適正でないと,目つぶれ(砥粒切れ刃が摩滅して平たんになること),目づまり(といしの気孔中に切りくずなどがつまること),目こぼれ(砥粒が過度に脱落する現象)などのトラブルが生じる。研削といしの使用にあたっては,形直し(適当な工具でといし外周を正しい幾何学的形状に仕上げる操作),目直しまたは目立て(適当な工具でといし表面に鋭い切れ刃を出現させること)を行う。
[用途]
砥粒によって分けると,Aといしは引張強さが高くて(30kgf/mm2以上)強靱な比較的粘りのある被削材とか粗加工に,WAといしは引張強さがすこぶる高くて(50kgf/mm2以上)強靱堅密で研削熱を発生することの多い被削材とか精密研削に用いられる。…
…帯のこ盤を2台並べて一度に一定幅,一定厚さの角材,板材を製材するツインバンドソー,帯のこを水平方向に走らせるもの,製材と同時に廃材(背板)をチップ化してしまうもの,コンピューターと連動しているもの,特殊な丸太送り装置をつけた小径木専用の帯のこ盤など新しい装置が開発されている。 のこ歯の研磨は,製材機の正常な切断作業を維持するためにきわめて重要であり,目立てともいわれる。通常自動目立て機で行われるが,同時にのこ身の腰入れをする。…
…材を切断する工具(図)。〈のこ〉ともいう。一般には製材・木工用の工具だが,金属を切るものもある。
[鋸刃の機能]
木材は繊維体で,組織は一様でなく,弾性を多分に有するため,その切断を容易にし,かつその切断面を平滑にするには,鋸刃の形,配列にいろいろの工夫がなされる。鋸びきは木材の繊維を切断する仕事と,切断によってできた〈おがくず(鋸屑)〉を挽道外に排出する仕事の二つからなりたっているが,前者は主として鋸刃先の鋭利さに,後者は歯形,歯数などに左右される。…
※「目立て」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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