目見・目見得(読み)めみえ

精選版 日本国語大辞典 「目見・目見得」の意味・読み・例文・類語

め‐みえ【目見・目見得】

〘名〙
① (「みえ」は動詞「見ゆ」の連用形の名詞化で、(相手から)見られることの意。会う相手を敬っていう語) 目上の人に会うこと。お目にかかること。御目見え。
日葡辞書(1603‐04)「Memiyeuo(メミエヲ) スル〈訳〉現われる。ある人と会う」
② 特に江戸時代、将軍に直接お目通りすること。また、それが許される身分。→御目見え
③ 新しく雇われた者が、主人の前に初めて出て、挨拶をすること。また、正式に雇われる前の見習期間。御目見え。
※仮名草子・都風俗鑑(1681)二「やとひこしもと、やとひ下女、或は目見えの折からは、そんりゃうのかり小袖にて、金仏のごとく荘厳して」
④ 歌舞伎、人形浄瑠璃で、俳優、浄瑠璃太夫人形遣いなどが初めて、または久し振りに舞台に立つこと。御目見え。
※談義本・根無草(1763‐69)後「下り役者謁見(メミエ)には、ひろめの取なし贔屓を願ひ、座附の口上玉を連ぬ」
[補注]「まみえる」にあてる「目見」を読みかえたものか。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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