直観論理(読み)ちょっかんろんり(その他表記)intuitionistic logic

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「直観論理」の意味・わかりやすい解説

直観論理
ちょっかんろんり
intuitionistic logic

命題が「真」であるとは,「われわれは,正しいという事実を確認する方法をもっている」ということであると考えた論理。すなわち,「A が正しい」ということは,「A を確認する方法をもっている」と同じである。この考えは,ロイツェン・E.J.ブラウエルによって最初に提案された。直観論理では,従来古典論理で成立していた論理法則で成り立たないものがある。たとえば,排中律A∨¬A」(AA でないかのどちらかである)は一般には成立しない。また,「¬¬AA」も一般には成立せず,A二重否定「¬¬A」は「A」と同等にならない。しかし,A の三重否定「¬¬¬A」は A の否定「¬A」と同等である。論理結合記号「∨」「∧」「¬」「⊃」「∀」「∃」などは,古典論理と異なりすべて独立した概念を表している。

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