相知る(読み)アイシル

デジタル大辞泉 「相知る」の意味・読み・例文・類語

あい‐し・る〔あひ‐〕【相知る】

[動ラ五(四)]
互いに知る。知り合う。
「余と―・る頃より、余が借しつる書を読みならいて」〈鴎外舞姫
深い契りを結ぶ。言い交わす。
在原なりける男の、まだいと若かりけるを、この女―・りたりけり」〈伊勢・六五〉

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精選版 日本国語大辞典 「相知る」の意味・読み・例文・類語

あい‐し・るあひ‥【相知】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙 ( 「あい」は接頭語 )
  2. 互いに親しく交わる。知り合う。
    1. [初出の実例]「とかくの事いと尊き老僧のあひしりて侍るに、言ひ語らひつけ侍りぬる」(出典:源氏物語(1001‐14頃)夕顔)
    2. 「勘次と相知ったのは十六の秋である」(出典:土(1910)〈長塚節〉二)
  3. 愛情関係にある。言い交わす。
    1. [初出の実例]「吾妹子を相令(あひしらしめし)人をこそ恋のまされば恨めしみ思へ」(出典万葉集(8C後)四・四九四)
    2. 「御達なりける人をあひしりたりける、ほどもなくかれにけり」(出典:伊勢物語(10C前)一九)

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