相続税対策(読み)そうぞくぜいたいさく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「相続税対策」の意味・わかりやすい解説

相続税対策
そうぞくぜいたいさく

地価高騰によって,一般所帯にも相続税重圧が及んでいる。相続税対策の3原則は「減らす」「下げる」「増やさない」である。「減らす」とは贈与税特例などを活用して生前から相続財産を相続人に分散すること (生前贈与) がポイントになる。「下げる」とは実勢価格と相続税上の評価額との格差を利用すること。実際の価額が課税評価額になる現金や預貯金から,低く評価される不動産などに切り替える方法がある。この場合,同じ不動産でも賃貸マンションなどの賃家はさらに相続税評価額が下がる。また相続時に借入金 (債務) が残っていると相続財産から債務控除できるので,不動産を取得する際にはできるかぎり借り入れを行なうと効果的である。「増やさない」とは評価を下げるために貸家などを取得すると,賃料などの事業収益が上がって相続財産が増えてしまうので,転貸管理会社を設立するなどして相続人に所得を分散することである。

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