(読み)ゲン

デジタル大辞泉 「眩」の意味・読み・例文・類語

げん【眩】[漢字項目]

[音]ゲン(呉) [訓]くらむ くらます まぶしい まばゆい
目がくらむ。目をくらます。「眩暈げんうん眩人眩惑
難読眩暈めまい目眩めまい瞑眩めんげん・めんけん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「眩」の意味・読み・例文・類語

まぶし・い【眩】

〘形口〙 まぶし 〘形シク
① 明る過ぎて、目をあけていられない。明るく輝いていてまともに見られない。まばゆい。〔宣賢卿字書(1550頃)〕
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉九「まぶしいのを我慢して眤(じっ)と光るものを見詰めてやった」
② (比喩的に) 見ていてまばゆく感じるほどに美しい。目がくらむほどすばらしい。
洒落本・繁千話(1790)「もってへなくってまぶしくってどふもよられんせん」
まぶし‐が・る
〘自ラ五(四)〙
まぶし‐げ
〘形動〙
まぶし‐さ
〘名〙

まぶ・い【眩】

〘形口〙 (「まぶ」の形容詞化)
容貌が美しい。
浄瑠璃神霊矢口渡(1770)四「めんかのまぶいげんさいの事さ」
仕事などが、うまくいく。都合がよい。
※洒落本・潮来婦誌(1829‐30)後「どうろくが気をつければまぶい(〈注〉うまい)けれど」

げん‐・す【眩】

[1] 〘自サ変〙 目がくらむ。めまいがする。〔文明本節用集(室町中)〕
[2] 〘他サ変〙 目をくらます。眩惑する。
西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一四往来の繁雑肩摩(けんま)轂撃(こくげき)眼を眩(ゲン)し耳を聾し」

まぼし・い【眩】

〘形口〙 まぼし 〘形シク〙 =まぶしい(眩)物類称呼(1775)〕
坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉一〇「町へ出ると日の丸だらけで、まぼしい位である」

ま‐ぐ・れる【眩】

〘自ラ下一〙 まぐ・る 〘自ラ下二〙 (「ま(目)くれる(暗)」の意) 目がくらんで倒れる。目まいを感じる。まぐれいる。
方丈記(1212)「焔にまぐれてたちまちに死ぬ」

ま‐ぐ・る【眩】

〘自ラ下二〙 ⇒まぐれる(眩)

まぶし【眩】

〘形シク〙 ⇒まぶしい(眩)

め‐めく・る【眩】

〘自ラ下二〙 目がくらむ。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android