デジタル大辞泉
「瞑眩」の意味・読み・例文・類語
めん‐けん【×瞑×眩】
[名](スル)《「めんげん」とも》
1 目がくらむこと。めまい。
「俗社会の塩漬になり過ぎて只見てさえも―しそうな人間でないと」〈漱石・虞美人草〉
2 漢方治療で、治癒前に、一時的な高熱・下痢・発疹などが起こること。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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めん‐けん【瞑眩】
- 〘 名詞 〙 ( 「めんげん」とも ) 目がくらむこと。めまい。また、「書経‐説命」に「若薬弗二瞑眩一、厥疾弗レ瘳」とあるのを吉益東洞が引用したところから、漢方治療時に治癒にさきだっておこる一過性の激症をいう。めいげん。
- [初出の実例]「此乃譬レ如下薬不二瞑眩一、厥疾弗上レ瘳」(出典:天柱集(1348頃)送建長湯薬崇侍者之京)
- 「くるしいはづ、くるしいはづ、『もし薬めんげんせずんばその病いへず』とあるは」(出典:黄表紙・高漫斉行脚日記(1776)下)
- 「只見てさへも冥眩(メンケン)しさうな人間でないと、人間として通用しない事がある」(出典:虞美人草(1907)〈夏目漱石〉一八)
めい‐げん【瞑眩】
- 〘 名詞 〙 =めんけん(瞑眩)
- [初出の実例]「馬瞑眩(メイケン)(〈注〉メクルメキ)して死せんとす」(出典:読本・唐錦(1780)一)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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瞑眩
めんげん
漢方薬の服用後に,全く予期しなかったような症状が起こること。昔から漢方薬の特徴とされている現象で,副作用とは異なる。普通,一時的に症状が悪化するが,長くは続かず,その後には慢性の病気が急速に快方に向かう。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の瞑眩の言及
【漢方薬】より
…(f)杏仁(きようにん),桃仁 含有成分のアミグダリンは消化管内で青酸を遊離するので,多量では青酸中毒による致死毒性を示す。(3)誤治と瞑眩(めんげん) 誤治とは,漢方の治療原則に従わずに薬物を用いたことによる病状の悪化を意味する。たとえば《傷寒論》では,〈太陽証で外証が未だ解していない者は下してはならない。…
※「瞑眩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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