知床岳(読み)しれとこだけ

日本歴史地名大系 「知床岳」の解説

知床岳
しれとこだけ

斜里町の北東部、知床半島の先端近くに位置する標高一二五四・二メートルの火山。南側はなだらかな高原状で、山頂の北東根室支庁目梨めなし郡の羅臼らうす町内に知床沼がある。北側からはポトピラベツ川などが流下する。「戊午日誌」(志礼登古誌)には「チヤラセホロノホリ」とみえ、「峨々たる高山白雲の上に突出す」と記される。同書には「シレトコ岳」や「シレトコノホリ」がみえるが、より北側のウイーヌプリ(標高六五一・九メートル)と思われる。「観国録」安政三年(一八五六)八月一六日条では「東北岬尽頭一峯ヲシレトコト云ヒ」とあるが、どの山をさしているかは不明。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「知床岳」の意味・わかりやすい解説

知床岳
しれとこだけ

北海道東部,知床半島の北端にある円錐 (コニーデ) 形火山。標高 1254m。斜里町に属する。頂上付近の凹地には,小さな湖沼群がある。オホーツク海を望む景勝地で,知床国立公園一部

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世界大百科事典(旧版)内の知床岳の言及

【知床半島】より

…東岸は根室海峡を隔てて国後(くなしり)島に相対する。新第三紀の堆積岩,火山角レキ岩,凝灰岩などを基盤とし,第四紀に噴出した海別(うなべつ)岳(1419m),遠音別(おんねべつ)岳(1331m),最高峰の羅臼岳(1661m),硫黄山(1563m),知床岳(1254m)などの知床連山と呼ばれる山脈が縦走し,半島の東岸と西岸の分水界をなす。硫黄山は頂部に北側に開いた馬蹄形の爆裂火口(径約1.2km)をもつ活火山で,明治期以降にも4回の噴火を繰り返し,1889年,1936年の噴火の際には北麓に多量の溶融硫黄を流出させた。…

※「知床岳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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