石堂神社(読み)いしどうじんじや

日本歴史地名大系 「石堂神社」の解説

石堂神社
いしどうじんじや

[現在地名]一宇村 木地屋

木地屋きじや集落の西方、一宇村・東祖谷ひがしいや村・半田はんだ町の境にそびえる石堂山(一六三六メートル)の頂上付近に鎮座する。主祭神は素盞嗚尊・大山祇尊・嵯峨天皇の三柱で、「阿波志」には石堂祠とあり、「相伝祀某帝」とみえる。石堂山の頂には山名の由来ともなった天然のものと思われる石室(大工小屋石とよぶ)があり、その西方八〇〇メートルの地には御塔おとう石とよぶ高さ約八メートルの方尖塔状の巨石がそびえ、当社はこの巨石を神体としている。また石堂山の南方尾根続きの矢筈やはず山は奥院とされる。かつては石堂大権現といい、一帯はつるぎ山を中心とした修験道場の一つで(現在の国道四三九号は修験の道の一つにほぼ沿っていると思われる)、夏期は山伏たちが柴灯護摩を修行した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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