破の舞(読み)ハノマイ

デジタル大辞泉 「破の舞」の意味・読み・例文・類語

は‐の‐まい〔‐まひ〕【破の舞】

能の舞事まいごとの一。序の舞や中の舞のあとに、謡一段を経て、同じシテが再び舞う短い舞。また、その囃子はやし

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関連語 はやし 出典 実例

精選版 日本国語大辞典 「破の舞」の意味・読み・例文・類語

は【破】 の 舞(まい)

  1. 能楽の舞事の一種。序の舞・中の舞など他の舞事のあとに、謡一段を経て、同じシテによって舞われる。テンポの軽いごく短い舞。前の舞の余韻をなす舞。また、その囃子(はやし)事の名称としても使われる。
    1. [初出の実例]「破の舞の笛のそなれ手、舞に取つく程、しほあひ、扨も功者なる事と」(出典:舞正語磨(1658)上)
  2. 歌舞伎囃子の一つ。大鼓小鼓能管で演奏する囃子。

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世界大百科事典(旧版)内の破の舞の言及

【舞事】より

…能の舞事には,笛(能管)・小鼓・大鼓で奏する〈大小物(だいしようもの)〉と太鼓の入る〈太鼓物〉とがあるが,その両者を含めて,笛の基本の楽句である(じ)の種類によって分類されることが多い。すなわち,呂中干(りよちゆうかん)の地といわれる共用の地を用いる〈序ノ舞〉〈真(しん)ノ序ノ舞〉〈中ノ舞(ちゆうのまい)〉〈早舞(はやまい)〉〈男舞(おとこまい)〉〈神舞(かみまい)〉〈急ノ舞〉〈破ノ舞(はのまい)〉などと,それぞれが固有の地を用いる〈楽(がく)〉〈神楽(かぐら)〉〈羯鼓(かつこ)〉〈鷺乱(さぎみだれ)(《鷺》)〉〈猩々乱(《猩々》)〉〈獅子(《石橋(しやつきよう)》)〉〈乱拍子(《道成寺》)〉などの2種がある。〈序ノ舞〉は女体,老体などの役が物静かに舞うもので,《井筒》《江口》《定家》などの大小物と《小塩(おしお)》《羽衣》などの太鼓物がある。…

※「破の舞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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