碑文学(読み)ひぶんがく(英語表記)epigraphy

翻訳|epigraphy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「碑文学」の意味・わかりやすい解説

碑文学
ひぶんがく
epigraphy

石碑に刻みつけられた文字を研究する学問金石学の一部をなし,歴史学の重要な補助学。エジプトメソポタミアの碑文の研究は,ロゼッタ石ビーシトゥーン (ベヒストゥーン) の磨崖碑に刻まれた碑文を手がかりとして,エジプト文字や楔形文字が解読されて以来進展した。ギリシアの碑文はアレクサンドロス3世 (大王) 以前のものは少ないが,墓碑銘をはじめ,神殿への奉納碑,戦勝記念碑,競技優勝記念碑,土地境界標など多種にわたる石碑に刻まれた碑文が多く発見され,数々の『ギリシア碑文集』や『ギリシア碑文選』が刊行された。ラテン碑文の研究には,膨大な『ラテン碑文集』や『ラテン碑文選』が刊行されている。イスラム圏やインドにも碑文がすこぶる多いため,古くから研究が行なわれている。中国でも種々の「訪碑録」が残され,碑文研究が盛んである。

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改訂新版 世界大百科事典 「碑文学」の意味・わかりやすい解説

碑文学 (ひぶんがく)

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世界大百科事典(旧版)内の碑文学の言及

【金石学】より

…金属や石など硬質の素材に刻まれた文,すなわち金石文(碑文)を考察対象とする学問。碑文学ともいう。金石文はオリエント,ギリシア・ローマ,インド,中国,朝鮮,日本など世界各地に伝存し,それぞれについて研究が進められている。…

※「碑文学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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