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金石学 きんせきがくepigraphy

翻訳|epigraphy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

金石学
きんせきがく
epigraphy

金属,石に刻まれた文字,つまり金石文を主として研究する学問。食器,酒器,楽器,武器,印璽,鏡鑑,仏像,梵鐘,碑,碣 (けつ) ,墓誌などがおもな対象で,さらに甲骨類,陶類,銭幣類などを含めることもある。解読に始る文字そのものや書法の研究,文字の刻まれた器物の研究,史料としての研究など,金石学の範囲は広い。西洋では,古代ギリシア時代から歴史研究に利用され,19世紀になってエジプトメソポタミアの刻文の研究が進展するにつれ,科学的に基礎づけられた。東洋では,北宋欧陽修が基礎をつくり,元・明時代はふるわなかったが,清代に入り考証学興隆とともに栄えた。中華民国以後は日本や欧米の考古学の手法を取入れ,王国維らのすぐれた業績を生んでいる。

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デジタル大辞泉の解説

きんせき‐がく【金石学】

金石文の文字や文章などを研究する学問。考古学と文献史学の境界分野にあたる。
鉱物学旧称

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百科事典マイペディアの解説

金石学【きんせきがく】

金石文を研究する学問で,正確な文献資料の乏しい古代史を解明する上で重要。西洋ではヘロドトストゥキュディデスなど古代から行われたが,19世紀に入って科学的に基礎づけられた。
→関連項目篆刻

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世界大百科事典 第2版の解説

きんせきがく【金石学】

金属や石など硬質の素材に刻まれた文,すなわち金石文(碑文)を考察対象とする学問。碑文学ともいう。金石文はオリエント,ギリシア・ローマ,インド,中国,朝鮮,日本など世界各地に伝存し,それぞれについて研究が進められている。
[ギリシア・ローマ]
 ギリシア・ローマの金石文は,量質ともに豊富であるうえ,テキストの収集・校訂・刊行もきわめて盛んであって,古代ギリシア・ローマ史研究のうえで重要な役割を果たしている。

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大辞林 第三版の解説

きんせきがく【金石学】

金石文を対象とする学問。文献史学と考古学の境界分野にあたり、また言語学にとっても重要な意義をもつ。
鉱物学の旧称。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

金石学
きんせきがく

中国で、青銅器銘文研究が金文学で、亀甲(きっこう)や獣骨に刻まれた文字の研究が甲骨学であり、この二つのほかに、古銭、印璽(いんじ)、石刻、玉、陶器、瓦磚(がせん)、竹木などに記された文字の研究を総称して金石学とよぶ。金石学は、宋(そう)代の欧陽修(おうようしゅう)(1007―72)の『集古録跋尾(しっころくばつび)』に始まるとされている。欧陽修の書は、それまでの古文字学、経学、歴史学の成果のうえに成ったものである。宋代以後、清(しん)代の考証学の隆盛とともに金石学はより精密さを加えたが、中華民国期の殷墟(いんきょ)発掘を契機として科学的調査発掘の重要性が認識されるに至った。中華人民共和国の成立後、考古遺物の発掘が相次ぎ、金石学に付きまとう真偽問題にも新たな視点が導入されつつある。[武者 章]

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世界大百科事典内の金石学の言及

【考古学】より

…しかし,60年代に始まる開発の波は全国をおおい,研究者は破壊される遺跡の緊急調査に追われている。 中国では,銘文のある遺物を研究する金石学が宋代以来の古い伝統をもっており,清朝末期には甲骨文の研究によって,伝説の王朝と見なされていた殷王朝の実在を証明し,その都が河南省安陽にあったことを確認するという大きな成果をあげているが,純粋な考古学的研究は外国人学者によって開かれた。外人学者のなかでは,スウェーデン人J.G.アンダーソンの活躍が著しい。…

【パピルス学】より

…ハードな面としてはパピリ(パピルスの複数形)現物の復元処理,原本の判読・校訂,校本の公刊といった技術的・専門的な分野を根幹とし,そのうえにパピルス・テキストを駆使しての古典文献学,古代法,主としてプトレマイオス朝およびローマ時代のエジプト史,キリスト教文献学などのソフト面を含む。古典古代の歴史研究の補助学として,金石学と双璧をなす。19世紀末から20世紀初頭にかけて学問体系として成立したが,その多くをウィルケンUlrich Wilcken(1862‐1944)に負う。…

※「金石学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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