碧雲寺(読み)へきうんじ

日本歴史地名大系 「碧雲寺」の解説

碧雲寺
へきうんじ

[現在地名]竹田市会々 七里

竹田町から挟田はさだへ行く道の北側、稲葉いなば川を見下ろす地にあり、東に高流こうりゆう寺、西に英雄えいゆう寺が並ぶ。龍護山と号し、臨済宗妙心寺派。本尊観音菩薩。初代岡藩主中川秀成は生前に隠居所として眺望絶景の当地に茶室を計画していた。しかし完成前の慶長一七年(一六一二)に没した。嫡子久盛は茶室を菩提所に変更し、城下東巌とうがん寺の雲室を開山として迎えた。以後、藩主家代々の菩提寺となる。寺号は秀成が文禄の役で朝鮮に出兵した折に持って帰った寺額の銘にちなむといわれる。もと岩松山と号したが、寛文一一年(一六七一)と元禄九年(一六九六)の火災で類焼したため水にちなむ龍の字を取って改めたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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