磨り粉(読み)スリコ

デジタル大辞泉 「磨り粉」の意味・読み・例文・類語

すり‐こ【磨り粉】

米をすり砕いて粉にしたもの。湯で溶いて、乳児に乳の代わりとして与えた。
「夜ふけて、この子泣きやまねば…―に地黄煎ぢわうせん入れてきかへし」〈浮・胸算用・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「磨り粉」の意味・読み・例文・類語

すり‐こ【磨粉・摺粉】

  1. 〘 名詞 〙 米をすりばちですりくだいて粉にしたもの。湯で溶いて、乳児に母乳の代わりとして与えた。江戸時代には、火にかけて、汁飴(しるあめ)を加え甘味をつけて吸わせた。
    1. [初出の実例]「大井川といふ渡あり。水の、世の常ならず、すりこなどを、濃くて流したらむやうに、白き水、早く流れたり」(出典:更級日記(1059頃))
    2. 「此子泣やまねば、となりのかかたちといよりて、摺粉(スリコ)に地黄煎入て焼(たき)かへし」(出典浮世草子世間胸算用(1692)三)

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