磯谷(読み)いそや

日本歴史地名大系 「磯谷」の解説

磯谷
いそや

[現在地名]茅部郡南茅部町字岩戸・字双見

天保郷帳にみえる地名で、臼尻うすじり持場。現町域の西端近くを流れる磯谷川の河口両岸の狭い海岸に開かれた集落。磯屋とも記した。享保十二年所附に「一 おさつ辺 (中略)熊泊り 磯屋 ところ」などが記される。「蝦夷迺天布利」の頭注には「ヰソヤは石のさし出たる崎などをもはらいへり。同名南部路にもありき」とされる。一七八〇年代の「松前国中記」に尾札部おさつべ場所の小名としてイソヤがみえる。文化年間(一八〇四―一八)頃箱館在赤川あかがわ(現函館市)からイソヤまでの山越道があった(「箱館近郷村絵図」市立函館図書館蔵)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の磯谷の言及

【寿都[町]】より

…年間の半分近くが風速10m以上の風が吹く強風の地で,とくに5月から8月にかけて吹く南南東の風は寿都のだし風と呼ばれている。《江差追分》で,女性を〈せめて歌棄(うたすつ)磯谷(いそや)まで〉連れて行きたいと歌われた歌棄,磯谷は町内の地名であるが,この女人禁制も1856年(安政3)ころに解かれた。【奥平 忠志】。…

※「磯谷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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