日本歴史地名大系 「礒野村」の解説 礒野村いそのむら 奈良県:大和高田市礒野村[現在地名]大和高田市礒野東(いそのひがし)町の全域、および礒野南町の一部と大字礒野大中(おおなか)村の南、高田川の東西に開けた村。礒(磯)野は「延喜式」神名帳に「石園坐多久豆玉(イワソノニイマスタクツタマ)神社」とある石園のことであろう。談山神社蔵の磯野庄差図に、中世の磯野郷内に五四の小字を記録しているが、その約五分の三が現存する。叡尊の「感身学正記」に、文永三年(一二六六)二月一九日のこととして「於当国磯野極楽寺、一千五百十八人授菩薩戒」とあり、鎌倉・室町期にかなり栄えた極楽寺があった。三条西公条の「吉野詣記」にも、天文二二年(一五五三)三月六日、吉野からの帰途に高田泊瀬(はせ)寺に立寄り極楽寺に泊まったことを記しているが寺跡は不明(→長谷本寺)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by