祇園物語(読み)ぎおんものがたり

改訂新版 世界大百科事典 「祇園物語」の意味・わかりやすい解説

祇園物語 (ぎおんものがたり)

仮名草子。寛永年間(1624-44)末ころ刊。作者の名はわからないが,貞享の《書籍(しよじやく)目録》に〈清水修行〉とあり,清水寺の僧の著と思われる。朝山意林庵の《清水物語》に賛意を表し,その内容を個条ごとに挙げ,解説するとともに,自説を述べたものである。僧侶の書いたものだけに,仏教教理にくわしいが,儒教も認め,仏教も儒教も道徳において同じであり,むしろ仏教を広めるために中国の三聖人が現れたという。《清水物語》下巻の,仏を信じれば災難をのがれると説く僧に対して,念仏を唱えて罪をのがれようと言って男が斬りつけた話については,僧も男も仏教を知らないと非難している。
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