神島町
かしまちよう
[現在地名]福山市
船町・
延広町・
昭和町
福山城の東南、浜川(入江)の南岸に開けた町家地の中心地域を占める。東西に通る通りの両側町であると同時に、浜川に至る三筋の南北通りにも町家が並び、城下の町人町では最大である。町は実質的には三地区に分れ、東から神島上市・神島中市・神島下市とよばれた。上市を通る南北通りを北へ行くと浜川の新橋(木綿橋)、同じく中市を通る道は本橋、下市を通る道は本橋と築切の中ほどに至るという枢要の地である。
城下形成時に、芦田川の河口付近(神島村)にあった神島市を全戸移し、まず追手門前に市場を形成させたのに始まると伝え、水野氏時代のことを記した福山領分語伝記に「神島町三町は元和六年、古神島より追手御門先キヘ御引被成候所、又廿一年過候而、寛永十七年、今ノ所ヘ引代リ申候」とある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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