神懸山(読み)かんかけやま

日本歴史地名大系 「神懸山」の解説

神懸山
かんかけやま

島の脊梁山脈嶮岨けんそ山系の東端ほしじよう(八一六・七メートル)から三笠みかさ山、四方指しほうざし(御前ヶ丸岳)に至る間の南斜面にあり、標高六七一・一メートル。通称寒霞渓かんかけい。数万年前の再三にわたる火山活動によって噴出した安山岩や集塊岩が風化・浸食されて烏帽子えぼし岩・荷葉かしよう岳・にしき屏風玉筍ぎよくじゆん峯などとよばれる奇巌・奇峰を形成し、その間に松・杉・楓などが点綴して絶景をなす。瀬戸内海国立公園中の白眉であり、国の名勝に指定されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の神懸山の言及

【寒霞渓】より

…東西8km,南北4kmにわたって通天窓,紅雲亭,錦屛風,老杉洞,石門,四望頂などの表十二景と裏八景があり,天下の絶景として古くから知られる。応神天皇が鉤(かぎ)をかけて登ったのでかぎかけ山と名付け,のち神懸山,明治になって現名に転訛したという。1963年には全長917mのロープウェーが完成,後にドライブウェーもできた。…

※「神懸山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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