神永市兵衛(読み)かみなが・いちべえ

朝日日本歴史人物事典 「神永市兵衛」の解説

神永市兵衛

生年生没年不詳
江戸時代の百姓一揆の指導者,義民。下野国(栃木県)都賀郡壬生藩上稲葉村百姓といわれ,元禄期(1688~1704)に実施された壬生藩の7品の新規運上の免除を求めて,石井伊左衛門(星宮新田),須釜(須藤)作次郎(壬生本郷新町住人)と共に,越訴を企てたが未遂におわり,市兵衛と伊左衛門は斬首,作次郎は赦免になったという。市兵衛は市兵衛八幡(上稲葉村)として,頭取らが惣代八幡(星宮神社)として祭られた。また明治16(1883)年には自由民権派の鯉沼九八郎らによって供養運動会がおこなわれた。<参考文献>小室信介編『東洋民権百家伝』

(斎藤善之)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「神永市兵衛」の解説

神永市兵衛 かみなが-いちべえ

?-? 江戸時代前期の一揆(いっき)指導者。
下野(しもつけ)(栃木県)都賀郡(つがぐん)上稲葉村の農民。壬生(みぶ)藩の7品の新規運上(税)の免除をもとめて,元禄(げんろく)8年(1695)11ヵ村の総代として石井伊左衛門,須釜作次郎と幕府への直訴をはかる。出発直前に捕らえられ,税の免除に成功したが,越訴(おっそ)の罪により斬刑に処せられた。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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