上稲葉村(読み)かみいなばむら

日本歴史地名大系 「上稲葉村」の解説

上稲葉村
かみいなばむら

[現在地名]壬生町上稲葉

下稲葉村の北、おもい(小倉川)左岸に立地し、村の東縁をくろ川が南流する。北西七ツ石ななついし村。村の中央を壬生通が通る。一二基の古墳からなるみね古墳群がある。一流相承法門私見聞(久遠寺蔵)の奥書に応永二年(一三九五)「下野州都賀郡稲葉談所、円宗寺相伝之」とみえ当地円宗えんしゆう寺に天台宗の談義所があったことが知られる。

慶安郷帳に村名がみえ、田八八石余・畑五一七石余で壬生藩領。以後幕末まで同藩領。宝永五年(一七〇八)の年貢割付状(渡辺文雄文書、以下同文書)によれば、田一二八石余・畑九三三石余・新田畑二三五石余で、取米六五石余・取永一八七貫文余(うち名主給六〇〇文)のほかに野銭・山銭合せ永四貫文余があった。天明五年(一七八五)の割付状では村高はほぼ宝永五年と同じであるが、取米二〇石余・取永二〇〇貫文余となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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