福田たね(読み)フクダ タネ

20世紀日本人名事典 「福田たね」の解説

福田 たね
フクダ タネ

明治〜昭和期の洋画家 洋画家青木繁の妻。



生年
明治18(1885)年

没年
昭和43(1968)年

出生地
栃木県芳賀郡水橋村(現・芳賀町)

経歴
数多い青木作品のモデルで“青木ロマン”のヒロインでもある。明治30年頃から絵を習い始め、32年18歳の時画家修業のため上京、36年不同舎に入る。ここで青木繁と出会い、一児・幸彦(作曲家・福田蘭童=故人)をもうけた。40年青木が、展覧会出品のため上京したのを最後にふたりは2度と会うことはなかった。その後、43年地元の野尻長十郎と結婚。夫の死後、制作活動を再開し、昭和31年示現会展に70歳で初入選。以後、毎年出品を続け、青木との思い出を描いた回想画を数多く残した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「福田たね」の解説

福田たね ふくだ-たね

1885-1968 明治-昭和時代の洋画家。
明治18年1月25日生まれ。五百城文哉(いおき-ぶんさい)に入門。東京の洋画塾不同舎にはいり,明治38年同門の青木繁との間に幸彦(福田蘭童)を生む。翌年幸彦とともに郷里の栃木県水橋村にかえる。同年末実家に青木が身をよせ「わだつみのいろこの宮」を制作した。のち野尻長十郎と結婚。昭和43年5月17日死去。83歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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