朝日日本歴史人物事典 「福田半香」の解説
福田半香
生年:文化1(1804)
江戸末期の南画家。遠江(静岡県)見附の生まれ。名は佶,字は吉人,通称は恭三郎。暁斎,暁夢生とも号した。初め掛川藩(静岡県)の絵師村松以弘,次いで勾田台嶺に学び,天保年間(1830~44)に入ってから渡辺崋山についた。蛮社の獄(1839)で蟄居後の崋山を田原(愛知県)に訪ね,画事でもって慰めた。当初花鳥画も描いたが,崋山同門の椿椿山がこれを得意としたため山水画に変わり,崋山没後は水墨の山水画をよくした。
(小川知二)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報