私学助成(読み)しがくじょせい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「私学助成」の意味・わかりやすい解説

私学助成
しがくじょせい

私立学校振興助成法(昭和50年法律61号)に基づく私立学校の教育研究活動に対する財政的支援。私立学校の学校数,学生・生徒数が年々増加し,学校教育のなかで私立学校の果たす役割が大きくなるとともに私立学校振興が急務となった。私学助成は,経営の健全性を高め,修学上の経済的負担を軽減し,学校教育全体の発展人材の育成,学術研究の振興に資することを目的とする。1970年に私立学校に対する経常費補助が始まったが,私立学校の財政は支出超過の拡大が続き,私立学校と国公立学校の間に教育条件の格差が生じた。この問題を是正するため,1975年に私立学校振興助成法が成立し,翌 1976年施行された。私学助成には,私立の大学および短期大学,高等専門学校に対する「私立大学等経常費補助金」,都道府県が行なう私立高等学校等の経常費助成費に対し国が補助する「私立高等学校経常費助成費等補助金」,「私立学校教育研究装置等施設整備費補助金」などがある。

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百科事典マイペディア 「私学助成」の意味・わかりやすい解説

私学助成【しがくじょせい】

私立学校に対する国および地方公共団体からの助成措置の総称。私学の教育・研究条件の維持向上,就学上の経済的負担の軽減,経営の健全化を目的とし,補助金の支出,有利な条件での貸し付け,財産の譲渡,税制上の優遇措置などを行う。日本においては,1970年の私立学校振興財団法により,学校法人私立学校への経常費補助の道が開け,1975年の私立学校振興助成法で積極化された。世界各国とも私学助成を実施しているが,私立学校が果たす役割や,政府認識のありかたにより,助成形態は多様である。

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