秋吉名(読み)あきよしみよう

日本歴史地名大系 「秋吉名」の解説

秋吉名
あきよしみよう

秋吉氏が所持する名田で、建武元年(一三三四)一一月日の伴忠義八坂下庄内秋吉名畠屋敷配分状(秋吉文書)によれば、秋吉名の屋敷畠分を浄願と忠義が折半している。秋吉氏は豊前深見ふかみ(現安心院町)地頭である深見氏の流れを汲む一族で、八坂氏とも同族であるが、八坂惟継のとき八坂庄の地頭職を得て、その子息盛氏から秋吉氏を称し始めたようである。盛氏は法名浄願といい、先の秋吉名の折半は盛氏と孫忠義(忠氏)の間で行われたといわれている。康永元年(一三四二)七月一七日の八坂下庄領家下知状(同文書)によれば、浄願と忠義は建武二年に領家から秋吉名主職を賜ったが、年貢以下を未進したため、忠義の叔父彦十郎盛基にこの職が与えられ、先年未進分を沙汰したため還補されたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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