杵築市(読み)きつき

  • きつきし
  • 杵築〔市〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大分県北東部,国東半島の南部,別府湾に面する市。山林原野が大半を占めるが,海岸の続く南東部にいたるまで,多様な地形が広がる。 1955年杵築町と八坂村,北杵築村,奈狩江村の3村が合体して市制。 2005年山香町と大田村と合体。南東にある中心市街地の杵築は,室町時代初期から文禄2 (1593) 年にわたって大友一族の木付氏 (きつきうじ) の根拠地。その滅亡後は杉原氏,早川氏,細川氏,小笠原氏の支配を経て,正保2 (1645) 年以来松平氏3万 7000石の城下町として発展。八坂川と高山川に挟まれた洪積台地の突端に杵築城 (城山公園) があり,周囲の台地に石畳のある武家屋敷の跡を残す。西部には石仏や板碑などが点在し,仏教文化の名残りがみられる。杵築藩の殖産奨励によるシチトウイ (七島藺)の栽培で知られた。第2次世界大戦後はミカン栽培が発達し,ハウスミカンは特産品。また,ウシ,チャ (茶) ,花などの生産も盛ん。 1964年新産業都市大分地区に入る。おもな工業は清酒,醤油,ミカンの缶詰などの食品工業や精密機械工業。 1983年県北国東テクノポリスに指定されて以来,先端技術産業が発展。田原家五重塔,財前家宝塔,石丸の宝塔 (国東塔) は国の重要文化財。若宮八幡社の若宮楽,御田植祭,奈多八幡社の御田植祭 (花の祭) などが伝わる。白鬚田原神社は毎年秋のどぶろく祭りで有名。南東部の丘陵地には七双子古墳がある。杵築湾に延びる半島には住吉浜リゾートパークがあり,海のレジャー基地となっている。 JR日豊本線が通り,国道 213号線が海岸沿いを,国道 10号線が南部から北西部にかけて走る。大分空港道路の杵築インターチェンジがある。面積 280.08km2。人口 3万185(2015)。

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