稲吉保(読み)いなよしほ

日本歴史地名大系 「稲吉保」の解説

稲吉保
いなよしほ

稲寄いなよせ付近に成立したと推定され、山城石清水いわしみず八幡宮領。越前国稲吉保当門坊領相伝文書端裏書にみえる永和三年(一三七七)一一月の稲吉保散用状(石清水文書)があり、これによると国衙領であった当保が南北朝時代に石清水八幡宮に施入されたらしい。

一一の均等名によって構成され、惣田数九町小五〇歩、分米五八・八〇七石、その他口米・新田・所当米・佃米・厨米など三一・七石余を加えて六二・四石余、これから保司給・御倉祭料あるいは守護役・河賃など除分を差引くと定御米四三・四石であった。ほかに畠が五町六段半あり、分大豆一四石余を輸し、別に御服・湯銭・夫用途・草干銭・薯蕷・和布・白苧等いわゆる公・夫役四二七文を銭納していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android