穴平村(読み)あなだいらむら

日本歴史地名大系 「穴平村」の解説

穴平村
あなだいらむら

[現在地名]須玉町穴平

釜無川の支流須玉川の右岸河岸段丘上、標高五五〇―六五〇メートル付近に位置する。東は須玉川を隔てて小倉こごえ村、南は若神子わかみこ村。村名は東のまだら山、西の箕輪みのわ(現高根町)台地に挟まれた地形から名付けられたとする説がある(甲斐国志)。北から川又かわまた上村かみむら・中村・二日市場ふつかいちばの四集落からなる。天正一〇年(一五八二)武田氏の滅亡に伴い旧領を回復した諏訪頼忠は、一〇月五日小沢源七郎に「逸見穴平」内一五貫文を含む四〇貫文の所領を宛行った(「諏訪頼忠判物写」辰野文書)。同二〇年二月一四日の加藤光政身延山末寺屋敷免許状(久遠寺文書)によれば、身延山末の遠勝寺(遠照寺)があり、二六六坪分の坪銭を免除されていた。

慶長六年(一六〇一)検地帳(県立図書館蔵)では麦田四町二反余・上田四町六反余・中田八町七反余・下田一三町二反余・下々田六町二反余、上畑六反余・中畑三町七反余・下畑八町余・下々畑一一町九反余、永不作田畑九町四反余、屋敷数三二、桑一六七束半・楮五七束半。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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