究極原因(読み)きゅうきょくげんいん(その他表記)ultimate cause

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「究極原因」の意味・わかりやすい解説

究極原因
きゅうきょくげんいん
ultimate cause

最高原因とも訳される。一つの現象を取出した場合,その原因としては一定の存在を措定することができる。しかしこの存在も別の原因に由来するものにほかならず,因果関係は長い連鎖遡及することになる。無限の遡及は不可能であるから,この連鎖の極に第一原因が措定される。それが究極原因であり,それは自己の存在の原因を他に負わない自己原因であり,諸原因の原因である。このような存在は一神教創造神であり,キリスト教の神が典型である。神は自足する存在であるから,世界創造も神の自己を目的とする働きにほかならず,究極原因は世界の目的因と一致する。ほかの諸原因に対する究極原因の超越性を強調すると,神を唯一の真の原因とし,被造物は厳密には原因性をもちえず,ただ機会原因となるにすぎないとする偶因論になる。

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