空嚢(読み)クウノウ

デジタル大辞泉 「空嚢」の意味・読み・例文・類語

くう‐のう〔‐ナウ〕【空×嚢】

からの袋。
からの財布
「我―を傾くと雖も、未だ美人の手に触るる能わず」〈服部誠一・東京新繁昌記

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「空嚢」の意味・読み・例文・類語

くう‐のう‥ナウ【空嚢】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物が入っていない袋。からの袋。
    1. [初出の実例]「風は空嚢(クウノウ)を揚げ、説は愚人を動かすだ」(出典露団々(1889)〈幸田露伴〉一七)
    2. [その他の文献]〔劉駕‐送友下第遊鴈門詩〕
  3. 財布に金銭の入っていないこと。また、その財布。〔広益熟字典(1874)〕
    1. [初出の実例]「今朝は忽ち空嚢となって」(出典:怪化百物語(1875)〈高畠藍泉〉下)

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