空胴波長計(読み)くうどうはちょうけい

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

3ギガヘルツ以上のマイクロ波回路の周波数測定に用いられる装置。原理的には、寸法の定まった金属箱が、寸法に応じて定まる特定の波長のマイクロ波と共振する空胴共振器を利用して、波長の逆数としての周波数を測定する。
 一般の空胴共振器は、空胴寸法が定まると、種々のモードに対して基本波の整数倍のすべての周波数に対応して共振するが、空胴波長計に利用する場合は、ある周波数範囲でただ一つのモードと共振し、他のモードを生じないように空胴の寸法、形状などを選んでいる。信号源および検出器と波長計との結合形式により、透過型と反作用型とがある。前者は、空胴に入ったマイクロ波電力が、共振時に検出器に伝送されるので、このとき指示が最大になる。後者は、検出器に吸収されるマイクロ波電力が、共振時に反作用のために減少するので、指示が最小になったときが共振時である。
 実用されている空胴波長計としては、長方形、同軸形、半同軸形、直円筒形などがあり、直円筒形のものは、用いられるマイクロ波のモードにより、二つのモードに分けられるようになっている。波長計としては、分解能が高いこと、高感度であること、使用周波数範囲の広いことなどが望ましいが、設計上これらを同時に満足させることはできないので、適当な妥協点をみいだしてつくられている。[高尾利治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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