普及版 字通 「窄(漢字)」の読み・字形・画数・意味
9画
(異体字)窄
人名用漢字 10画
[字訓] せまる
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は乍(さく)。乍は木の枝を強く撓(たわ)めしぼる形。〔説文〕二下に「として(た)つなり」とあり、その反撥する力をいう。金文の〔羌鐘(ひゆうきようしよう)〕に「秦を征し、齊を(う)つ」、〔叔夷(しゆくいはく)〕に「女(なんぢ)戎(じゆうさく)を戒めよ」とは、軍事において他に迫を加える行為をいう。〔詩、大雅、抑〕には「戎作」に作る。窄はの俗字。〔玉〕に「窄はなり、なり」とあって、同義の字である。
[訓義]
1. せまる、おしつめる。
2. ちぢむ、せばまる。
3. はねかえる、たつ、おきる。
4. 乍と通じ、たちまち、にわか。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 セハシ・スホシ・チカシ・サハル・セム・セマル・サトル・ニハカ・タチマチ・オトロ・サク 〔字鏡集〕 ヲトロ・サハク・セマル・オコル・セム・サトル・タツ・シルシ・ニハカニ・ヒク・チカシ・セハシ・ナス・スホル・ツクル・サハル・タチマチ
[熟語]
隘▶・狭▶・小▶
窄
人名用漢字 10画
(異体字)
9画
[字訓] せまい
[字形] 形声
声符は乍(さく)。乍は木の小枝を強く撓(たわ)めてすぼめる形。力を加えてものを迫窄するをいう。窄はすぼまり、せまくなる意。〔広雅、釈詁二〕に「(せま)きなり」、また〔玉〕に「なり、なり」とみえる。狭いところに追いこめられるような状態をいう。
[訓義]
1. せまい、せばめる。
2. せめる、すぼめる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕窄 セバシ・スボシ・エラブ・サシ・ヤツス・ヤツレタリ
[熟語]
窄隘▶・窄韻▶・窄狭▶・窄緊▶・窄蹊▶・窄窄▶・窄袖▶・窄小▶・窄袗▶・窄仄▶・窄束▶・窄道▶・窄陋▶
[下接語]
衣窄・韻窄・屋窄・寛窄・狭窄・局窄・険窄・袴窄・袖窄・短窄・迫窄・蠡窄・路窄
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報