窮すれば濫す(読み)きゅうすればらんす

故事成語を知る辞典 「窮すれば濫す」の解説

窮すれば濫す

せっぱ詰まると、人は善悪のみさかいがなくなり、どんな悪いことでもやってしまう、ということ。

[使用例] 貧して鈍すとも、窮すれば濫すとも申して、生活難に追われるとみんなこう堕落して参ります[夏目漱石文芸の哲学的基礎|1907]

[由来] 「論語えいのれいこう」に出て来る、孔子のことばから。紀元前五世紀の初め、孔子の一行が旅の途中、陳という国で軍隊に包囲され、食糧が底を突いたことがありました。このとき、弟子の一人が、「立派な君子でも、こんなに困窮することがあるのですか」と孔子に食ってかかります。すると、孔子は、「君子は困窮して当たり前だ。つまらぬ人物ほど、『窮すればすなわち濫す(困窮すると行いが乱れる)』ものだよ」と答えた、ということです。

〔異形〕窮すればみだる。

出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報

機械メーカー。トヨタグループの総本家で,繊維機械のほかトヨタ自動車からの小型商用車の受託生産,エンジンその他の自動車部品,フォークリフトなどの産業用車両の生産も行なう。1926年豊田佐吉が,みずから発...

豊田自動織機の用語解説を読む