立待(読み)たちまち

精選版 日本国語大辞典 「立待」の意味・読み・例文・類語

たち‐まち【立待】

〘名〙
① 立ったまま待つこと。眠らないで待つこと。
② きめられた時間立ち続けながら神仏に祈願すること。
滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)初「こんぴら様へ酒のうたって破た時はな、立待(タチマチ)ノウしておわびするが恒規ぢゃねや」
③ 「たちまちづき(立待月)」の略。《季・秋》 〔新撰六帖(1244頃)〕
草根集(1473頃)六「あやしめん人にいふべきたより哉今夜は月もたちまちにして」
④ (③から転じて) 一七歳のこと。
合巻偐紫田舎源氏(1829‐42)一〇「稲舟の年の程は、立待(タチマチ)居待も過ぎたれども」

たち‐ま・つ【立待】

〘他タ四〙 立ったまま待つ。
万葉(8C後)一〇・二〇九二「天の河原に あらたまの 月を累(かさ)ねて 妹に逢ふ 時候ふと 立待(たちまつ)に」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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