草根集(読み)ソウコンシュウ

デジタル大辞泉 「草根集」の意味・読み・例文・類語

そうこんしゅう〔サウコンシフ〕【草根集】

室町中期の私家集。15巻。正徹の歌を弟子正広が編集したもの。文明5年(1473)の一条兼良の序がある。収録歌数1万一千余首。

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精選版 日本国語大辞典 「草根集」の意味・読み・例文・類語

そうこんしゅうサウコンシフ【草根集】

  1. 室町時代の私家集。一五巻。正徹の歌を門人の正広が編纂。一条兼良の文明五年(一四七三)の序が巻頭にある。巻一は定数歌、巻四~六は四季雑題歌を収めるが、それ以外の巻二~一四は正徹の晩年三一年間の歌を年代順配列。この間七年分の欠脱があり、原形はもっと大部なものであったらしい。巻一五は草根集残葉と題し、増補拾遺の部分。総歌数一万一千余首の長大なもので、資料的価値も大きい。本書よりの後世抄出類題なども多い。

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改訂新版 世界大百科事典 「草根集」の意味・わかりやすい解説

草根集 (そうこんしゅう)

室町時代正徹の家集。正徹自身の手で,ある程度まとめられ,没後それをもとに弟子の正広が編纂したと推定される15巻本(日次(ひなみ)系,1万1236首,1473年(文明5)の一条兼良の序文を付す)と,さらにそれを編みなおした類題系のものとがある。五山禅僧風の漢詩趣味,正徹の尊重した定家風と,歌風は多様だが清新。正徹後半生の歌日記とも言うべき膨大な歌集で,ために抄出本で読まれた場合もあるようである。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「草根集」の意味・わかりやすい解説

草根集
そうこんしゅう

室町時代の歌人正徹 (しょうてつ) の私家集。 15巻。約1万 1000首。門人の正広 (しょうこう) 編。文明5 (1473) 年一条兼良 (かねら) 執筆の序がある。歌風は観念的,幻想的で難解だが,この時代の和歌で最も注目すべきものである。

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