立替(読み)たてかえる

精選版 日本国語大辞典 「立替」の意味・読み・例文・類語

たて‐か・える ‥かへる【立替】

〘他ア下一(ハ下一)〙 たてか・ふ 〘他ハ下二〙 (室町ごろからヤ行にも活用した)
① 他のものととりかえる。
蔭凉軒日録‐文明一八年(1486)七月一五日「一見御桟敷、退面之戸、立替金屏出」
② 他の土地と交換する。
※東大寺続要録(1281‐1300頃)寺領章「諸寺庄領依便宜替他所者古今不易之恒規也」
③ 他の人に代わって代金や物品を出しておく。他人が出すべき金銭を代わりに支払う。
高野山文書‐嘉暦三年(1328)一一月一六日・有国田地売券「小今西まこ三郎殿作弐佰肆歩かいかえて三大明神御燈田たてかえ候ぬ」
※こゝろ(1914)〈夏目漱石〉上「要る丈の金を一時立(タ)て替(カ)へてもらふ事にした」
④ それまでのものをこわして、新たにつくり直す。
※大本神諭‐火之巻(1920)〈出口ナオ〉大正六年旧九月五日「御先祖様の教に立代(タテカ)へて、悪と云ふやうな見苦しい、いやな血統は無い様に致して」

たて‐かえ ‥かへ【立替】

〘名〙 立て替えること。他人に代わって金銭などを支払っておくこと。また、その金品
人情本・縁結月下菊(1839)中「余程内から貸金(タテカヘ)があったところへ、あの石燈籠と熊川茶碗と偽物荘子の香合を押つけられたのだから」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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