立行く(読み)タチユク

デジタル大辞泉 「立行く」の意味・読み・例文・類語

たち‐ゆ・く【立(ち)行く】

[動カ五(四)]
時が過ぎていく。経過する。「月日が―・く」
暮らしや商売が成り立っていく。「経営が―・かない」
旅に出かけていく。出立する。
「あしひきの片山きぎし―・かむ君におくれてうつしけめやも」〈・三二一〇〉

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精選版 日本国語大辞典 「立行く」の意味・読み・例文・類語

たち‐ゆ・く【立行】

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
  2. 立ち上がって行く。出立(しゅったつ)する。旅に立って行く。去って行く。
    1. [初出の実例]「あしひきの片山雉立往(たちゆか)む君におくれてうつしけめやも」(出典万葉集(8C後)一二・三二一〇)
    2. 「旅衣たち行浪ぢ遠ければいさしら雲の程もしられず〈奝然〉」(出典:新古今和歌集(1205)羇旅・九一五)
  3. 時間が過ぎて行く。経過する。月日がたってゆく。
    1. [初出の実例]「更る衣のなごりなる色〈幾弘〉 立行は三年の態も程はなし〈中雅〉」(出典:河越千句(1470)九)
  4. やってゆける。暮らしてゆける。事業や生活などが成り立ってゆく。
    1. [初出の実例]「仇を討ち、主人の家の立行くやうに致たいものでございます」(出典:怪談牡丹燈籠(1884)〈三遊亭円朝〉二〇)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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