笠名村(読み)かさなむら

日本歴史地名大系 「笠名村」の解説

笠名村
かさなむら

[現在地名]相良町笠名

地頭方じとうがた村の西に位置し、おさ川の中流左岸に立地する。西は城東きとう比木ひき(現浜岡町)。寿永三年(一一八四)四月二四日の源頼朝下文案(賀茂別雷神社文書)に笠名郷とみえる(→落居村。明徳三年(一三九二)六月二日の今川仲秋書下(富田仙助氏所蔵文書)にみえる「遠江国浜笠名村」も当地と推定され、遠江守護今川仲秋は天野景隆の訴えを認め同村を返付している。文禄二年検地高目録に村名がみえ、高二五二石余。正保二年(一六四五)幕府直轄領から掛川藩の預地となる(掛川預一万石郷村覚)正保郷帳では田方二〇二石余・畑方五五石余、掛川藩預、ほかに賀茂明神(現加茂神社)領二石・林光りんこう(現曹洞宗)領二石。


笠名村
かさなむら

[現在地名]館山市笠名

宮城みやぎ村の西に位置し、北はかがみヶ浦に臨む。慶長二年(一五九七)の安房国検地高目録に村名がみえ、高二一六石余(うち田一一四石余)。同一五年の里見家分限帳では廿人衆の頭宅間監物の給知。元和四年(一六一八)検地帳(佐々木家文書)が残り、寛永二年(一六二五)知行宛行状では当村高二四四石余が旗本石川正次に与えられている。正保郷帳でも石川領で、田高一五〇石余・畑高九四石。元禄郷帳では二六〇石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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