笠木山城跡(読み)かさぎやまじようあと

日本歴史地名大系 「笠木山城跡」の解説

笠木山城跡
かさぎやまじようあと

[現在地名]宮田町宮田、飯塚市庄司

現宮田町と飯塚市の境にある笠置かさぎ(四二五・一メートル)山頂にあった山城。笠城・笠木城とも記される。「続風土記」によると、初め宗像氏の端城として占部越前守宗安が在城し、後に秋月氏の城となり、乗手石見・柏井九郎左衛門・恵利出雲の三人が城代であったというが、確実な史料では確認できない。永禄一一年(一五六八)一一月一八日の毛利元就・同輝元連署状(麻生文書/筑前麻生文書)に「笠城」とみえ、当城は普請中であり、これには毛利氏家臣の冷泉氏が関与していた(一二月一三日「毛利元就・同輝元連署状」冷泉家文書/山口県史 史料編中世二)。以後当城は毛利方の城として史料上に登場し(永禄一二年正月二五日「小早川隆景・吉川元春連署状」萩藩閥閲録一、同日「小早川隆景書状」萩藩閥閲録三)、毛利氏は筑前立花たちばな(現新宮町)をめぐる大友氏との合戦に備え、兵糧一〇〇俵を運び込んだり(同年正月二九日「小早川隆景書状」萩藩閥閲録三)、「笠木城戸扉五両」を遣わしている(同年二月一一日「小早川隆景書状」同上)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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