笠目村(読み)かさめむら

日本歴史地名大系 「笠目村」の解説

笠目村
かさめむら

[現在地名]安堵村大字笠目

富雄とみお川両岸に立地。延久二年(一〇七〇)の興福寺雑役免帳の平群へぐり郡に笠目庄がみえ、建長六年(一二五四)の権律師賢隆去状(春日神社文書)には笠目郷がみえる。西大寺田園目録に「同所(笠目庄)十条七里廿四坪一段自東二段目ナワシロノ坪」とあり、大字西安堵との境界に小字苗代坪なわしろつぼが残る。

慶長郷帳の村高四一一・三石。正徳二年(一七一二)の笠目村明細帳(天理図書館文書)によれば、文禄四年(一五九五)検地奉行は牧野伝蔵。

笠目村
かさのめむら

[現在地名]湯川清水田しみずた

湯川の東岸に位置し、西は湯川を隔てて上垂川かみたるかわ村、南は米丸よねまる村。笠之面・かさの目・笠野目とも書く。大永七年(一五二七)八月二一日の蘆名盛舜加判某売券(新編会津風土記)に「河沼之荘笠之面之内年貢合而五貫文之所、御判形を申請、永代売申処実也」とあり、勝常しようじよう寺が当地のうちで権利を得ている。天正一七年(一五八九)七月二三日の伊達政宗知行宛行状(笹気幸助氏所蔵文書)によれば、「かさの目」などが家臣某に宛行われている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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