笠麻呂(読み)かさの まろ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「笠麻呂」の解説

笠麻呂 かさの-まろ

?-? 飛鳥(あすか)-奈良時代の官吏,僧。
美濃守(みののかみ)となり,和銅6年(713)吉蘇(木曾)路を開通させる。尾張(おわりの)守などをへて右大弁にすすむ。養老5年元明上皇の病気に際し出家。7年筑紫(つくし)の観世音寺建立のため大宰府(だざいふ)に赴任大宰帥(そち)大伴旅人とまじわり,「万葉集」に贈答歌をのこしている。法名は満誓(まんぜい)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の笠麻呂の言及

【沙弥満誓】より

…万葉歌人。生没年不詳。俗名笠朝臣麻呂。和銅年間美濃守として政績を賞せられ,また木曾道を開き,養老年間按察使(あぜち)として尾張・三河・信濃3国を管し,右大弁を経,元明上皇病臥に際して出家,723年(養老7)造筑紫観世音寺別当として西下,大宰帥大伴旅人らと交わり,人間味豊かな短歌7首を《万葉集》にとどめた。寺婢に子を生ませていたことが死後露顕。〈世の中を何に譬へむ朝開き漕ぎ去(い)にし船の跡無きごとし〉(巻三)。…

※「笠麻呂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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