化学辞典 第2版 「第一化合物」の解説
第一化合物
ダイイチカゴウブツ
――ous compound
酸化数が2種類ある金属に対する低酸化数化合物の旧命名法.現在は使用しないことになっている.例:硫酸第一鉄(ferrous sulfate).亜硫酸も硫酸に対して硫黄の低酸化数化合物であるが,第一硫酸とはよばない.高酸化数化合物は,低酸化数化合物に対して第二化合物(――ic compound)とよばれ,前記の例では,硫酸第二鉄(ferric sulfate)が該当する.酸化数が2種類以上の化合物の命名に対してはあてはまらないので,硫酸鉄(Ⅱ),硫酸鉄(Ⅲ)のように,酸化数を中心元素名の後の( )内にローマ数字で示すストック方式命名法が広く用いられている(化学式では右肩にローマ数字).
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報