笹部新太郎(読み)ササベ シンタロウ

20世紀日本人名事典 「笹部新太郎」の解説

笹部 新太郎
ササベ シンタロウ

昭和期の桜研究家



生年
明治20(1887)年

没年
昭和53(1978)年12月19日

出生地
大阪・堂島

学歴〔年〕
東京大学法学部卒

経歴
生涯をかけて桜の品種改良普及・保存にとりくみ、“桜博士”と呼ばれた。昭和34年岐阜県の御母衣(みほろ)ダム建設の際埋没の運命にあった桜を移植して話題になり、水上勉の小説「桜守」のモデルになった。晩年は神戸の自宅630平方メートルに各地の桜の種子を集めて栽培、山桜の「ササベザクラ」は兵庫県の天然記念物に指定された。没後自宅は「桜守公園」として開放されている。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「笹部新太郎」の解説

笹部新太郎 ささべ-しんたろう

1887-1978 昭和時代の桜研究家。
明治20年生まれ。桜の品種改良や普及につとめ,昭和34年岐阜県の御母衣(みほろ)ダム建設の際,樹齢400年以上の「御母衣の桜」を移植し活着させた。水上勉の「桜守」のモデル。また兵庫県武田尾付近に「桜の園」をつくり,全国の桜の種子をあつめて栽培した。昭和53年12月19日死去。91歳。大阪出身。東京帝大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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