筋浦(読み)すじうら

日本歴史地名大系 「筋浦」の解説

筋浦
すじうら

[現在地名]吉田町白浦しろうら

奥南おくな半島の北岸、法花津ほけづ湾の南岸にあり、西はおく浦、東は花組はなぐみ浦、南は喜佐方きさがた村に接する。

寛文七年(一六六七)調査の「西海巡見志」に村名として「筋浦」の名がみえ、「郡鑑」の「秀宗公御初入慶長十九寅年分十万石物成帳写」の喜佐方村の項には「筋浦」の地名がみえる。「不鳴条」によると、明暦三年(一六五七)宇和島藩から吉田藩三万石が分知され、その引渡しの時、当浦は喜佐方村から分立した。「郡鑑」も寛文三年の記事では独立の浦として記す。しかし、その独自性は弱いものであったと思われる。同書は明暦三年から万治二年(一六五九)の記事として、当浦の庄屋は白浦庄屋の兼務と記し、「西海巡見志」でも舟加子などは白浦の内としているので、喜佐方村から浦分として分立後、白浦に属する傾向にあったといえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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