日本歴史地名大系 「筏川」の解説 筏川いかだがわ 愛知県:海部郡筏川木曾川下流の弥富(やとみ)町前(まえ)ヶ須(す)より鍋田(なべた)川と分岐して愛知県側を流れる。元和元年(一六一五)八月、木曾山が尾張藩主義直に加封されて以来、元禄三年(一六九〇)「尾濃国境吟味一巻」(徳川林政史蔵)に「木曾川の水の流れゆく処、総て尾張領」とあるように、すべての木曾材は上松(あげまつ)(現長野県木曾郡)周辺から管流しされて錦織綱場(にしごりつなば)(現岐阜県)で集められ、筏に組み犬山(いぬやま)(現犬山市)などの各川並番所で点検された。分流点前ヶ須から熱田(現名古屋市)の藩貯木場(白鳥御材木置場)までの水路が筏専用路となったため、筏川とよばれた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報