箭弓稲荷神社(読み)やきゅういなりじんじゃ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「箭弓稲荷神社」の意味・わかりやすい解説

箭弓稲荷神社
やきゅういなりじんじゃ

埼玉県東松山市箭弓町に鎮座。旧県社。保食神(うけもちのかみ)を祀(まつ)る。社伝によれば、1028年(長元1)平忠常(ただつね)が下総(しもうさ)に乱を起こし源頼信(よりのぶ)が追討の途次この地に一泊した際、白狐(しろぎつね)に乗った神人から弓箭(きゅうせん)を授かる夢をみ、凱旋(がいせん)のおりこの地に祠(ほこら)を建てたという。天正(てんしょう)年間(1573~92)に川越(かわごえ)藩を領した松平氏は1616年(元和2)社殿造営、川越喜多(きた)院の僧天海を招き福聚(ふくじゅ)寺を建て当社別当(べっとう)に任じた。例祭は3月初午(はつうま)日と9月21日だが、境内にある1000本余のボタンが咲きそろうころ(4月下旬~5月上旬)の15日間の牡丹(ぼたん)祭が名高い。

[薗田 稔]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android