篠薄(読み)シノススキ

デジタル大辞泉 「篠薄」の意味・読み・例文・類語

しの‐すすき【×薄】

篠やすすき。また、篠竹の群がり生えたもの。
いもらがり我が行く道の―我し通はばなびけ篠原」〈・一一二一〉
まだ穂の出ない薄。
「穂に出でぬ物思ふらし―招くたもとの露しげくして」〈宿木

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語 名詞 実例

精選版 日本国語大辞典 「篠薄」の意味・読み・例文・類語

しの‐すすき【篠薄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 篠と薄。また、むらがり生えている篠や薄。篠の小薄(おすすき)和歌で、思いが表面に現われる意の「穂」をひき出す序詞の一部として使われることもある。
    1. [初出の実例]「妹等(いもら)がり我がゆく道の細竹為酢寸(しのすすき)我れし通はば靡け細竹原」(出典万葉集(8C後)七・一一二一)
  3. まだ穂の出ていない薄。《 季語・秋 》 〔俳諧・山の井(1648)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android