米価問題(読み)べいかもんだい

百科事典マイペディア 「米価問題」の意味・わかりやすい解説

米価問題【べいかもんだい】

米穀需給量の増減による米価騰落に伴う問題。明治末期以後の輸入米による圧力から国内米価を保護するため1905年から米穀関税を課し(1928年から輸入も制限),第1次大戦後の米価低落を機に米穀法(1921年),のち米穀統制法(1933年)によって米価つり上げ的な価格調節を実施した。しかし日中戦争以後の食糧事情の悪化に伴い,1942年食糧管理法で直接的な統制がしかれ,戦後の1950年ころまでは低米価政策を強行。その後は支持価格政策に転じたが,特に1955年ころからの連年豊作の結果,米過剰が表面化し,1970年代には作付減反が進められた。二重米価による財政負担は1980年代に入り減少したが,1990年代には安い外国米の輸入も始まり,また1995年食糧法が成立して米の流通が原則自由化された。1949年に発足した米価審議会は存続しているが,その役割は大きく様がわりした。→食糧管理制度
→関連項目農業

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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