粕毛井堰・おもい堰(読み)かすげいぜき・おもいぜき

日本歴史地名大系 「粕毛井堰・おもい堰」の解説

粕毛井堰・おもい堰
かすげいぜき・おもいぜき

[現在地名]松山市高井町

うち川筋にある粕毛井堰の用水については、久米郡高井村が常水権をもち、その余水を隣接の南土居みなみどい来住きし今在家いまざいけ南久米みなみくめの各村に給水した。その上手におもい堰があり、この井堰を通して浮穴うけな森松もりまつ井門いどの両村に給水した。寛文三年(一六六三)に水論が起こった結果、この二堰を通じて久米方(粕毛井堰)へ全水量の六〇パーセント、浮穴方(おもい堰)へ四〇パーセントを分水する慣行が成立した。なお粕毛井堰については、旱魃の際に三〇とき一巡りとして、来住一二時五、今在家八時九、南久米八時六の番水方法がとられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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